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2006/07/12

『M:i:Ⅲ』、ブリリアント・ホフマン…!感想。

なんだか久々に、ああスクリーン見に来てよかった、
と思う娯楽大作だった気がする。

冒頭シーンから痺れました。
最近出だしから、あ、この映画やばい、と思うような
すべったものばかりを見てきた気がするんですが、
これはすごかった。ホフマンの凄み!
トムもいい演技。
いやあ素晴らしい敵役がいると主人公も引き立ちますね。
20年もかけて始めてトム・クルーズを好きになりそうでした。
ホフマンの凄みでトムが引き立つ引き立つ。
かなりの緊迫感に、これはいける!と。

作品全体としてもすごく好き。
1の、そもそもアクションものとしてどうなの、デ・パルマ先生…?
ってのとも2の、すげえ、アクションのためのアクション映画だ、
ジョン・ウー最高だ!ってのとも違い、
アクションがすべて必然の流れの中に納まってて
見せ場としての悪目立ちとかがすごく少ない。

予告編でつかわれるような大技シーンも、
そのあとにさらに大技だとかシメがきて、
とにかくアクションの一連の流れが美しく
緊張感が一向に切れないので、
ああトムが体張ってがんばっちゃってるよ…
っていう一歩間違ったら悲壮なあの自分スタントも
今回ほとんど気にならない。

これもう、MI3じゃなくてもいいじゃん、
て思うくらいよくできてた。
つまりネームヴァリュー作戦の金稼ぎとかじゃ全然ない。
大作ものの続編として予算たくさんとったから
なにか金のつかえる派手なアクション考え出そうよ、
ってのでも全くない。これは必然的に金かかります。
だれががんばるとあんなテンションの高くて美しい
アクション流れワザになるんですか?撮影?
スタントコーディネーター? 効果とかの技術屋さん?
いやもう、エイブラムス監督最高です。

脚本もよかった。
サービスショットとかお約束ショットの
入る余地がほとんどない、シリアスな話筋で
押していこうという姿勢には感動しました。
なんだか終始涙目で、薄開きの口元から
白い前歯がこぼれっぱなしのトム・クルーズには
ちょっと笑っちゃったけど!

どうせヒロインと夫婦スパイやったりするんだろー
といつものお気楽な調子で見に行って、
途中で完全に参りました状態。
と思ったら脚本原案もエイブラムスか。
『エイリアス』の初期を見て彼に目をつけたという
トムの眼力に降参です。あんた偉いよ!
いつも非常にがんばってるのに、その分だけ
なんだかかわいそうな人、とかばかにしててごめんね!

真の娯楽アクション大作ファンからすると、
このシリアスでタイトな感じは盛り上がらなくって
いまいちなのかもしれませんが、
わたしはもう大満足でした。ていうか大絶賛。
ツッコミどころなんか全部無視しちゃう。

すごいです。こんな製作陣が総マジな娯楽もの、久々に見た。
(トム・クルーズを始め…)
このぐらいでつくっときゃいいだろ、みたいな
適当さが全然ない。かっちりヴィジョンがある。

そしてキャストもすごくいい。
これだけ有名人そろえてきてるのに、
みんなうまい位置に納まってます。
オールスターキャスト特有の悪目立ちがない。
ジョナサン・リース・マイヤーズなんか
人種不明(タイ人……?)な若造として
イケメン感ゼロ。ローレンス・フィッシュバーンとか
ビリー・クラダップもまあ、なんて適切な…。
悪目立ちという点では、コメディ部門を担う
技術屋ベンジーのサイモン・ペグが一番かと!
でもそのコメディ担当にあのコテコテの
イングリッシュもってきちゃうところが好きだ。
絶妙のつかい方。

いやそれにしてもホフマン!
一体だれなんだ、あんな素晴らしい敵役を
ホフマンにオファーした人間は。

それ逃がしたらあとが怖いぞ!
がんばれ!追え!イーサン・ハント!
って思わずトミー応援したくなるほど凄まじい演技。
そりゃトミー涙目演技になりもする。

(ネタバレ? 
予告編以外の具体的シーンに触れてるので、反転)
イーサン・ハントがお約束の変装をやると
わかった瞬間には、とてつもなく胸が高鳴る。
それは、“トム・クルーズ”の演技をするホフマンが
見られるってこと…?! 
“アクションをするいい男”状態のホフマンが?!
と思ったら、そんな生やさしいものじゃあ、なかった。

まずマスクをかぶったトム・クルーズから
ほんもののホフマンにスイッチした瞬間、
わたしには後光がさしたように見えました。
すごい、ノッてる男って違う。
演技の端々がキラッキラしてるんですけど!

そして走り、跳び、よじ登るホフマン。
どこまでが本人なのかわからないが、それにしたって!
なにその絶妙な腰周り。
なにその僕はイーサン・ハントだから
こんなアクションくらい軽々だよ、って演技のギリギリさ。
堪らないじゃない!

すでにこの時点で笑いすぎて、
血圧上がりすぎて、頭痛くなりかけた。
(単に水分摂りすぎてただけかも)

さらにボディ・ダブルどころか。
一人二役、ホフマンvs.ホフマン…!!
掴みあうホフマンとホフマン、
形勢有利なホフマンと不利なホフマン、
トム・クルーズなホフマンと
冷酷非道な悪党(でも窮地)なホフマン。
ホフマンまみれ。太めまみれ。
なんてことだ。
この映画、最高だ……!

笑い死にするかと思うほどの数々のおいしいシーンに加え、
監督はなんであんなにホフマンのかっこよく見える
映し方を知ってるのか!ってくらい
カットのすべてがしまってる。
ヘリでの退場シーンなんかもう!
かっこよすぎる。ヨレヨレで風になびく金髪薄毛!
画面横手から見下ろすように現われるのなんかには
うっかり打ちのめされかけました。
詰まったカラー!ブロンドの睫毛!
輝くにもほどがある、オスカー俳優め。
ホフマンの存在がこんなに美しいとは…!
いやもう、ほんと。インプレッシヴ…。

元から趣味が偏った人間のいつもの妄言と
思ってもらえたらいいんですが、
トム・クルーズとホフマン並べられて
好きな方をくれてやる、と言われたら(言われたい)
迷わずホフマン選びます。
だってあの光り輝く演技!不可抗力!

ああまったく。頭の中の容積をあの体積で
みっちり占められ、幻影すら見えそうだ。

ホフマンにこんなに打ちのめされているようでは
現実社会への復帰はなおさら遅くなりそうです。
ああカポーティ、カポーティ。

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