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2006/03/12

『Grand Prix』の突き抜けと立ち往生。

grandprix129『Grand Prix』 Teenage Fanclub
95年の、4th。

個人的に好きな一枚は?と訊かれたら答えに窮しそうな
フェイヴァリット中のフェイヴァリットバンド、
Teenage Fanclubのアルバムの中で、
オススメは?と訊かれたら間違いなくこれススメます。

名曲揃い。ベスト盤かよ!ってくらい。
これを解体してベスト盤をつくる意味も疑わしいほどの。
これ嫌いだ、っていう人にはハナから
わたしのオススメなんて訊かれないと思う、
そのくらいわたしのポップど真ん中。

個人的には「あくまでノイズ!」みたいな
ティーンエイジ幻想があるので、
あんまり人気ない曲とか、アルバムも好きなんですけど、
凄さでいったらこれ。
このふっ切れ感、突きぬけポップ感。

3rdのアメリカンテイストのウサン臭さに、
結構笑ってたんですが、ある意味こっちのアルバムの
突き抜けて中抜けちゃった感、
中に大きな虚ろ抱えちゃった感の方が、
アメリカの音に通じるものがあると思います。

なにごともやりすぎるってすごい…。


曲目は以下、ベスト盤にも収録されてるのは太字。
( )内はwrittenクレジット。
ノーマン・ブレイク、レイモンド・マッギンリー、ジェラード・ラヴ。

About You (Ray)
Sparky's Dream (Gerry)
Mellow Doubt (Norman)
Don't Look Back (Gerry)
Verisimilitude (Ray)
Neil Jung (Norman)
Tears (Norman)
Discolite (Gerry)
Say No (Ray)
Going Places (Gerry)
I'll Make It Clear (Norman)
I Gotta Know (Ray)
Hardcore / Ballad (Norman)


ていうか曲書き出してみると、たぶん
突きぬけちゃったのはジェリーです。

名曲M2"Sparky's Dream"といい、M3"Don't Look Back"といい、
M8"Discolite"と……ていうか全部だ、全部、今回のジェリー全部! 
すごいテンション。そこまでやるか的ダメ押しポップ。

そしてさらにダメ押し。いつも、ギターの甘い泣きリフに
イントロでいきなり泣かされそうになるM10"Going Places"。
ていうか泣く。

どうやって曲つくってるのか知らないんですが、
こういうときギターもジェラードが書いてると
思っていいんですよね?
こういう甘い感じになるのってジェリーの曲だけですよね?


いやほかの二人ももちろんすごい。
考えてみたらほんとに名曲揃いだ。

M1の"About You"なんか!
ギターのイントロにAhhhhってコーラス重ねてから
I always knew the way about youって入るところで
タムと重ねる出だしの気持ちよさったら。
アルバム1曲目冒頭からもうカタルシス。レイの名曲。


そしてノーマンの名曲M6"Niel Jung"。
(日本語タイトルは"ニール・ジュング"みたいですが、
jungはドイツ語でyoungを意味するわけで、
つまり、ニール・ヤング…。ノーマン…)

ノーマンらしい、イントロからエモーション溢れたギター、
韻を踏む歌詞、そしてサビの、得意セリフ、”NOWHERE“!
Was going nowhere
Couldn't take the pain and left it there
て。

ティーンエイジの歌詞で多い、この方向性、
場所の不明さが大好きです。しょっちゅう、
どっちへ行くんだかわからないんだ、とか言ってる。
ティーンエイジで歌われる"nowhere"はもう、超メルティング。
だめです、全然抜け出す気になれません。
わたしもぼんやり立ち往生。
そしてそれを助長する、前後不覚なこのノーマンの
ギターソロを愛してます。


本作なんか、ポップ感だけはぶっち切っちゃってるのに
相変わらず行き先はどこ?今はどこ?みたいな
甘酸っぱーい方位失くした感に溢れてて、
いやあもう、大好き。

『Grand Prix』は決して手離せない名盤です。

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