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2006/03/15

『A Murder of Quality』ナイスキャスト、ティム・パーキンズ!感想。

『A Murder of Quality』(1991年・英ドラマ)

監督:ギャヴィン・ミラー
原作(邦題『高貴なる殺人』)・脚本:ジョン・ル・カレ
ジョージ・スマイリー:デンホルム・エリオット
(中略して)
ティム・パーキンズ:クリスチャン・ベール


ジョン・ル・カレ原作の『ナイロビの蜂』が
アカデミー賞助演女優賞をとり、
4月に『ニュー・ワールド』公開を控えた今が見時かと、
持ったままいい加減発酵させてた『A Murder of Quality』
とうとう見ました。

話は閉鎖的なパブリックスクール、カーン校における
教官の妻の殺人事件。
雑誌編集者のエイルサ・ブリムリーは読者ステラ・ロードからの
「夫に殺されるかもしれない」といった内容の手紙を受けて
昔の諜報機関での同僚ジョージ・スマイリーに協力を依頼するが、
手紙の差出人はすでに一歩違いで殺されていたことが
明らかになり、スマイリーはパブリックスクールに
出向いて事件を調査する、っていう話。


なんていうか、超ナイスキャスティング…。
ティム・パーキンズ演じるクリスチャン・ベールの
あほの子演技の輝かしいこと!(演技か?)

moq1001いつもの口半開き(ていうか今回全開き)
効果の素晴らしさ。なんかかわいそうなほど頭悪そうだ…。

パーキンズの答案見て困惑気味の数学教師ロード、
リグビー警部からの事件に関する質問中なのに、
「いつもテストで30%もとれないパーキンズが
70点以上だって? (代わりに採点してた)スノウが
間違えたかな、いやほんとの78点だ…奇跡だ。
まさか彼は、カンニングなんて…」って、
まるきりうわのそらになるほどに
教師を悩ますパーキンズの78点。
そんなパーキンズ役がほんと、絶妙…。

何か知っていそうなのにスマイリーに
話し出さないシーンではいい演技。
言いあぐねるでもなく諦めたような笑みの口元が魅力的です。

原作と違って皮肉さも根性もなく心根の暗そうなところが
いくらなんでもあれに学寮長やらせるわけにはいくまい、
って感じでしたが。


いやあクリスチャン・ベール好きは見とけ!
ってドラマですね。特に若くてかわいい頃が好きな人は。
わたしはもうちょっと年いって後戻りできない感じに
なってからの方が好きですが、(キャリア的に↑)
それでもこれは楽しかった…。満腹。特に前半。

後半はどうにも髪が鬱陶しく、そこに気をとられました。
あのパブリックスクールものにつきものの鬱陶しい
前髪ってどうにかなりませんかね!
切れよ!っていつもかなり苛々。
折角の顔を隠すだけですよね、あの前髪!(結局それか)


しかしそれにしても。
原作からなんか無茶なミステリというか、
そもそもトリックねえじゃん!てびっくりしたんですが、
時間を巻かなきゃいけないこのドラマの方が
さらによくわからない話に。


以下ネタバレ。もちろん原作も。

ただし英語がわかってないのでいろいろ間違ってます。
優しいツッコミ・訂正どうぞ!


原作のトリック不明な話の中で、結局のオチは
ステラ・ロードが実は悪女だった、行動のすべてに
裏があった、ってところにあったと思うんですが、
このドラマではかなり早くから悪かったってわかっちゃって
その分オチに乏しいというか…。

フィールディングなんか、この人、自分から
男の子好きだって言っちゃってませんか…。

…全然隠す必要ねえじゃん。
殺人の動機がどこに…?


夫スタンリー・ロードが、彼女が自分の犬を殺したって言った、
って涙ぐむところはちょっと笑いました。
だから彼女が大嫌いだった、って言うシーン、
あれはイギリス人的に、充分動機になり得る!っていう
納得のシーンなんですね? 素晴らしいな、お犬様の国。

なんか結局一番気の毒だったのはこのスタンです。
原作と違ってなんの野望もない感じで、
一体なんのためにカーンにいるのか…。
閉鎖的な学校空間と怖い妻の両方のせいで
完全に精神弱っちゃった人って感じで、気の毒ったならない。

ステラの死体発見時の悲鳴はすごかった…。
あんな裏返った悲鳴、聞いたことない。

シメもスタン。犬を取り戻したスタンの、ちょっと幸せな分
余計悲しいなあ虚しいなあって散歩風景でシメる。
いろんな社会の被害者がスタンリー・ロードだったんですか。


ていうかみんな怖すぎ。
特にエイルサ・ブリムリー。
スマイリーに頼みごとするのになんの遠慮もないのね…。
そしてスマイリーもキレるし。人の家乗り込むし。
頭脳派が理性的に推理、とかじゃないし。
かなり力技。こんな捜査なら警察がやればいいんじゃあ…。

特にフィールディングを呼ぶ晩餐。
原作では同情心から出た行動のようですが、
このドラマでは、単なる自白取りの罠というか、
フィールディングいびりのためでしかない…。ひどい…。
スマイリーとブリムリーのふたりがかりで!
なんためにドーセットからロンドンにフィールディングを
呼び出したっていうのか。


…まあいいやそんなの。若ベイルというか、17あたりの
子ベイルだけでいいんじゃないんですか。

キング・チャールズ・スパニエルもかわいかったし…。

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