« 『Mr.& Mrs. スミス』ゴージャス感想メモ。 | トップページ | お役立ちBabel Fish。 »

2006/01/04

『ディア・ウェンディ』簡易感想メモ。

ラース・フォン・トリアー節全開。
そんなにアメリカが憎いか…。そんなに箱庭が好きか。
トリアー監督(今回は脚本)にとってのアメリカって、そういう
精神的閉鎖性とみみっちさなんでしょうか。

銃社会の歪みを実に気持ち悪く描いています。
単純な批判話じゃなく、銃による平和主義、銃の平和的利用なんて
捻じった皮肉まみれのうすら寒い主義を通して描く手法が。怖い。
銃をもった保安官とかの体制、アメリカ社会と、結局同じレベルで
反抗するところが。まさに茶番脚本。

かなり微妙なつくりなのがよけい怖かったです。
「正義の名のもとに、僕たちは銃を持つ。」というコピーもあわさって、
心根の真っ直ぐな人とか中学生とかが見たら大変、
どうにもならない社会に反抗する素敵な若者の青春映画だと思われちゃう、
ってひやひやしました。これR指定ついてないんでしたっけ。
PG‐12? 子供に見せたら大変だ。

途中参入したセバスチャンだけ普通のアメリカ若者感覚で、
“ダンディーズ”という現実逃避集団をおかしげな目で見てたのに
笑いつつちょっと安心しましたが、
結局しっかり参入してしまうところがまた怖い。

ていうかほんとに銃崇拝の話じゃまさか、ないですよね?
たんなるわたしの勘繰り勘違いとか。なおさら怖いな…。

しかし今回も思ったんですけど、ほんとちっともアメリカらしくない。
保安官(プルマン閣下!)が出たりわざとらしく
星条旗が掲げられていたにもかかわらず、
しばらくずっとイギリスだと思ってました。
ていうかジェイミー・ベルがアメリカ人に見えるわけないじゃん…。
キャストにアメリカ人いてもこれだけちがうものになるのは
やっぱりスタッフがデンマーク人とかだからですか。
でもそのうさんくささが箱庭アメリカのキーなのかもしれません。

ジェイミー・ベルはいい感じになってました。
屈託ある“負け犬”青年がよく似合う。
『リトル・ダンサー』のときのがんばり屋の少年、
『デス・フロントDeathwatch』の優しい気性のぼんやり腰抜けも
似合ってましたが、共通するのは強情さですかね。
結局他人には曲げられない芯をもった感じ。ここらへんが北部男の意地ですか。
スティーヴィー役のマーク・ウェバーは見たのが
『ストーリーテリング』以来だと思うんですが、
やっぱりいいですね。あの体の底に無気力が横たわってる感じ。

サントラはゾンビーズ大フィーチャーですごいことになってましたね。
最近ゾンビづいてます。
決めゼリフとかも曲からだったり。
見終わったあとずっと“ふたりのシーズンTime of The Season”が
頭ん中でまわってました。でもかっこいいからいいです。
うさんくさいかっこよさがダンディーズというおかしな美学と
うまくはまってました。

|

« 『Mr.& Mrs. スミス』ゴージャス感想メモ。 | トップページ | お役立ちBabel Fish。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104865/8054712

この記事へのトラックバック一覧です: 『ディア・ウェンディ』簡易感想メモ。:

« 『Mr.& Mrs. スミス』ゴージャス感想メモ。 | トップページ | お役立ちBabel Fish。 »