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2005/11/26

『恋の骨折り損』骨折り損(まさに)感想。

※クサしてます。ケネス・ブラナーに酷いこと言ってます。ちょっと本気入ってます。
これを見てハッピーになった方は避けてください。

(原題:『Love's Labour's Lost』)2000年
監督・脚本・製作:ケネス・ブラナー
(以下主要カップル4組)
ビローン:ケネス・ブラナー・・・・・・・・・・・・・・ロザライン:ナターシャ・マケルホーン
ナヴァール国王:アレッサンドロ・ニヴォラ・・フランス王女:アリシア・シルヴァーストーン
ロンガヴィル:マシュー・リラード・・・・・・・・・・マリア:カルメン・イジョゴ
デュメーン:エイドリアン・レスター・・・・・・・・・キャサリン:エミリー・モーティマー
(その他)
ドン・アーマード:ティモシー・スポール・・・・・ジャケネッタ:ステファニア・ロッカ
ボーイエ: リチャード・クリフォード
ダル:Jimmy Yuill

古典シェイクスピアの喜劇を世界大戦にアップデイト。
ナヴァール国王とそのご学友3人は学業専念のため
3年間女性と会わないなどの禁欲生活を宣誓。
破ったらもれなく残りの仲間からの“永遠の恥辱”つき。
が、さっそくフランス王女が3人の美しい付き人を連れて領土交渉にやってくる。
一目惚れするも“永遠の恥辱”を避けるため、男性陣の姑息な奮闘開始。

そういえばケネス・ブラナーのミュージカルありましたね。これか。
これはまた気の抜けたミュージカルで。…悪ふざけ?

ええと、評価はこちら、☢(参照)。

ていうかケネス・ブラナーが、痛タタ…。
このぬるいミュージカルが…。
『8人の女』同様学芸会ジャンルか、って思ってましたが、
こっちの方がタチ悪い。『8人の女』はクラス内のグループ寸劇というか、
出し物というか、まあ微笑ましいくらいで済みますよ。
ひとりひとり持ち回りでお歌を歌ってく、ってくらいですから。
これをクラス単位の出し物で、全校生徒、父兄参加の上、
ホールでやられた日には。それを映画にされた日には。
笑えない。微笑ましくもない。なに、悪ふざけ?

バシッと決めない、崩れた感じのダンスをわざとやって
コミカルさを出そうとしてるようですが、そんなのは基礎ができた人間がやれって。
でも踊ってる人間のせいじゃありません。
こんなぬるいミュージカルシーンを許す人間が悪いです。
つまり監督ケネス・ブラナー。そして脚本ケネス・ブラナー。
全然笑えないんですけど!
30年代のクラッシック・ミュージカル風、って、こんな酷くないでしょう。
バズ・ラーマンの『ムーラン・ルージュ!』もギャグはスベるし
主役2人の歌と踊りは微妙でしたが、脇でがっちり締めてました。
ダンスシーンのゴージャスさは確かでした。
『骨折り損』はですね、ギャグも寒いしミュージカルもぬるいし、
ケネス・ブラナーも痛いし、大変でしたよ。
べつにわたしが眠いの我慢して見てたから機嫌が悪いわけじゃありません。
もともとこういう自己満足の悪ふざけ的映画嫌いです。
監督にはもっと全体を見わたす客観視点必要じゃありませんか。

ていうかケネス・ブラナー、いい歳して若者の振りすんな。恋に振り回されるご学友って!!
この映画、自分がキャストの一員に加わっちゃった時点で
自己満足感が大増しです。だいたい、小型犬風なんですよ。
いい女の膝で転げていいのは色男だけじゃないんですか。
ケネス・ブラナーが転げると、愛玩動物です。テリアめ。
回りすぎる頭と機知でもって皮肉な物言いやギャグをとばす癖を直して、
と言われるビローンですが、そんなシーンどこにもありませんでした。
機知?皮肉?どのシーンでもなんだかかわいぶってる可哀そうな人じゃなかったですか。

よかったのはボーイエ(で合ってますか?)のリチャード・クリフォード。
フランス王女ご一行のお目付け役のような。かっこいい。ヒゲ。
侍女達の名を知ろうとするナヴァールご学友達によってサービス代わりに
グラスを渡されパン一本を手に載せられ、両手塞がったまま口にタバコを差し込まれ、
それでもまったくペースを崩さずちょっと呆れたような恋の傍観者であり続けます。素敵。
あとはダルdull巡査(酷い名前…)。小太り、白い口ヒゲの万年巡査風。
神父と教師の老カップルに愚鈍呼ばわりされる横で口開けてマンガ読んでます。
なのにその後短い指で華麗にピアノ弾いてくれちゃったりして、
ちょっと得意そうな顔が輝いてました。
ってこの人たち、踊ってないですね! 踊った人総ダメ出し。
(ちょっと踊ってたかも。でも無視できるほど。そして確認する勇気ない)

で、シェイクスピアもののリラードって?! というのが当初の目的でしたが、
なんだ、普通じゃん。いつもどおりじゃん。いつもどおり普通におかしかったです。
イギリスのクリス・マーシャルかアメリカのリラードか 、って感じですか?
キワモノですよ。でもこれの貴族らしくバシッと決めてるタキシード姿見てたら、
実はハンサムなんじゃないの…?って錯覚起こしそうになりました。
もともと出来はそんなに悪くなかったのに、表情のつくり方で
顔筋の発達の仕方が歪んだんじゃないの、とか(ウソ、そんなわけない)。
横顔はハンサムでしたよ。ミュージカルも頭身あるから決まる、はずなのに、
なんであんな珍奇な踊りなんですか。役作りなのか素なのか。
バタバタと画面の隅で、手足伸ばせばかっこいいだろうに、
もがいてます。もったいない。いやまあそれがリラードか。

男性陣ではエイドリアン・レスターが一番ちゃんと踊ってました。
階段を登るようにイスの背に足を掛け、上にに乗ったままゆっくり背もたれの方向に
イスを倒してみせるところからも、バランスと運動神経がよさそうです。
ナターシャ・マケルホーンも、普通の映画では顔の濃さが
気になって仕方がないんですが、歌って踊ってみるといいですね。
セクシーだ。声もいい。今回一番どうにかなっていたのがこの人かと。
エミリー・モーティマーはかわいい。
アリシア・シルヴァーストーンは、太い…。
健康的にローライズのジーンズはいたアメリカ娘なら腹出ててもいいんですが、
クラッシックなカットのドレスでウエストが絞れてないと、致命的。
ほかの女性陣がみんな細い腰から広がるドレスの流れがきれいだった分、目立ちます。
というかそもそもバットガール(バットマン映画史上最大の悪ふざけ)
見て以来どうにも馴染まない、と思ってましたが、
バットガールなんて関係ありませんでした。
この娘のいつまでたってもティーン映画のようなしゃべりと演技に馴染みません。
どうもナヴァール国王とフランス王女のこの二人が
映画のバカ雰囲気を増していたようです。
スラップスティックなコメディやるときは練りに練った脚本で
セリフまわしの巧妙な役者そろえて、真剣大マジに撮影しろってんです。
ノリでやると大変ですよ。茶番です。
ていうか出演者は楽しまないでください。監督もね。

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