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2005/10/29

『KAFKA/迷宮の悪夢』感想

『KAFKA/迷宮の悪夢』
監督:ソダーバーグ
カフカ:ジェレミー
上司:アレック・ギネス

ヴェニスに備えて、ジェレミー強化月間(と言うほど間がない)を
開催しようかと思いまして。
クローネンバーグ作品以外の出演作はあまり守備範囲じゃない
文芸恋愛風味とかだったのでわりといままで手薄です。
まずは趣味の合いそうな『カフカ』からいってみました。

これはなんというか、失敗?
おそろしいことに伏線が一切ない! 最後まで!
事件が起こっても全く意味がわからない。ほとんどの登場人物が
認識できない。誰、あんた、みたいな。

ソダーバーグはもしかしたらわたし好きじゃないのかもしれないです。
今まで気づかなかったけど。『ソラリス』とかでうすうすそうじゃないかとは思ってたけど。
少なくとも、こういうジャンルは向かないんじゃ。カフカだし、
常にパラノイアックな主人公視点からの不条理と社会風刺がカナメなんじゃあ。
単にわたしのお気に入りですが、クローネンバーグとかギリアムが撮ればいいような
ネタだと思うんですが。ジェレミーだし。

とか言っておきながらジェレミーはカフカに向かない…。
これも単なるひいき目で、『スウィング・キッズ』見て以来ベイルとかカフカやればいいのに、
って思ってましたが、まあそれはないにしても、
ジェレミー・アイアンズはなんていうか、思慮深く口を閉ざしながら感情の深いところで
呆然としている感じというか、エレガントに麻痺ってる感じというか、
カフカに必要なんじゃないかっていう、あのパラノイアックな感じがまるでない。
過敏というよりは麻痺型です。
途中、困って眉とか口許だとかをこする仕草がありますが、それが優雅過ぎます。
ジェレミーはやはり古典とかをやってればいいんじゃないでしょうか。
伯爵とかをやってればいいと思います。ヒゲとか生やしてればいいと思います。

見どころは最近のプラハ撮影ブームの先を行く、全編プラハロケ?
モノクロ映像でも美しい。しかも『城』とのリンクがあるため、
プラハ城やらカレル橋やら観光名所盛りだくさん。
街中で追いかけっこするところでは、迷路そのもののプラハの小路なんかが
フィーチャーされてます。

設定も保険局勤務とか、カフカネタがそのまま使われているので
ファンにはおいしいかと。でもやっぱり、書いてる小説について尋ねられて
「朝起きたら昆虫になっている男の話だ」って答えるジェレミーに違和感。
ムシの話書かなそう。『城』とかも書かなさそう。
神経に触る周囲の人々を暗に酷評すると同時にむしろ
自己諧謔に陥りがちなあの感じはないです。

あとはギネス。スターウォーズファンならわーお、って思う我らがサー。
太目の普通のじじいです。いわゆる社長太りの。
でも好き。ベン・ケノービの面影を探してしまうバカファンでした。

※ネタバレ













誰が黒幕か、っていう話でまさか一度も出てない人だなんて!
オープニングでイアン・ホルムの名が出てるのに、って考えると
どう考えてもあの人黒幕ですよね。で、急に城に入ってから出てくる。
おかしいよ!伏線どうした。
結局ソダーバーグはミステリだとか不条理だとかのジャンルの人じゃないんですよね。
だからそういうテンションで見ているとどうにも腑に落ちない。
最後、いきなり父あての手紙のモノローグで締められて、どうしようかと思いました。
テンションの下がる…。

ていうかずっとテンション低い映画でしたね。
あやうく寝るかと思った…。

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