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2005/09/11

英国の気まずさ、アイロニー。

米国版『The Office』

基本的にリメイク、ってものがわからないんですが、だって
わざわざ完成された作品を自国もの移し変える意味ってなんなんですか。
ヨーロッパ映画をハリウッドにとか、特にイギリス映画をハリウッドに、ってのが。
同じ言語圏で、なにがどう変わるっていうのか。
アメリカ人に馴染まない箇所をわかりやすくつくりかえるって、そこにいったい何の意味が。
その国の背景があってこそ作品が成立したんじゃと思うんですが。
まあ元ネタじたいにアラがあった場合、自分流につくりなおしたくなるのは人情ですよね。

us_officeで、米国版『The Office』は微妙に意味がわからないというか。
あのキャストを入れ替えて、際どいR-15なジョークをぬるく入れ替えて、
それでどういう話にしたかったのか。いまいち謎。
基本はおんなじなんですよ。それがなおさらわからない。

リッキー・ジャーヴェイスは米国版を褒めて、
アメリカ人だってアイロニーがわからないってことはない。
シンプソンズとか見てみろ(なぜそこでシンプソンズが代表に)
って言いますが、問題はアイロニーだけじゃない。

The Officeのキモはあの“間”です。あの気まずさ。痛タタタ、って思いながら
せせら笑うのが基本姿勢かと思うんですが、
米国版には思わずその場から腰を浮かしかけるような
どんづまりの気まずさはないです。
単に軽薄な上司というか、あり得そうというか。

おもしろかったのが、ギャレス>ドゥワイト、ティム>ジムの置換です。

ギャレスはかなり変わっていて、やけに頭の上半分、額の長いメガネになってます。
ふつうにコメディによくいる嫌味野郎です。
米国だとこうなんのか、あれとこれが同じカテゴリなのか、と笑えます。
ただギャレスの人間離れした顔による、非日常感、
職場自体が悪い磁場に存在してるような、間違い感が薄れていて、
ますます気まずさがないです。あり得そうです。

で、わたしの結局の関心、ティム。これがなんか驚くほど変わってない。
これはまったく同じカテゴリです。髪型変だけど。
なによりしぐさが一緒です。口の前で指を合わせるところとか
伸びをするみたいに腕を頭の後ろに振り上げるところとか、
基本わざとマネしてるようです。余計不思議です。
この役、しぐさは米国版に保存しなければならないほど重要なものだったか?と。
ええまあそれがかわいくていいんですけどね。

pam_jimそしてティムがかわいけりゃなんでもいいんですけどね。
リメイクだろうが米国版だろうが、なんでも。ティム・カンタベリーじゃなくてジムでも。
そんでパム(<ドーン)と幸せそうならなんでも。
ジムは、イギリスでもなきゃ少しもモテそうにない(すごい差別)ティムと違って、
わりと心優しい人にはモテそうです。ドーンより気持ちが優しいパムとは微笑ましい感じです。がんばっていただきたい。

ところでですね、BBCのオフィシャルにあるスクリーンセーバー、すっげいい。
リッキー・ジャーヴェイスのダンシングをみんなが苦笑を困惑をもって眺めてる、って
ムービーなんですが、リッキー・ジャーヴェイスすごいです。
両手をぶらぶらさせるあの踊り! 絶句ものです。
超お気に入り。PCをちょっと放置するたびに、あのドラマはリッキー・ジャーヴェイスの
才能満載だったと実感します。ああ痛々しい。寒々しい。最高だ。
(そしてそれをぼんやり見ながら眠そうなまばたきするティムが、結局いちばん大事だったりする)

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